岩手県立胆沢病院

腹部大動脈瘤に対するステントグラフト治療

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腹部大動脈瘤に対するステントグラフト治療

腹部大動脈瘤の治療法として、腹部を切開し動脈瘤を人工血管に取り換える手術(人工血管置換術)が行われてきました。最近では、血管に細い管(カテーテル)を挿入して人工血管を患部に装着する「ステントグラフト内挿術」が普及し始めており、日本でも2006年7月に最初のステントグラフトが厚生労働省の認可を得て実際に患者さんに使用されております。

ステントグラフトによる治療は、脚の付け根を4~5cm切開、または穿刺して動脈内にカテーテルを挿入し、動脈瘤のある部位まで運んだところで収納したステントグラフトを放出します。胸部や腹部を切開する必要はありません。所要時間も比較的短いので、身体にかかる負担が少ないのが特徴です。この治療は比較的新しい技術であり、実施するための「施設基準」が定められています。岩手県では3施設(岩手医科大学付属病院、岩手県立中央病院、岩手県立胆沢病院)しかなく、県南では当院が唯一の実施施設となっております。問題点として、血液の漏れ(エンドリーク)で再治療が必要になる場合があることや、癌の形や部位がステントグラフト治療に適さない場合もあります。

当院では人工血管置換術、ステントグラフト内挿術のどちらも実施可能であり、患者さんの状態や病変により、適切な治療を提供することが可能です。

 

当院での治療数推移

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