岩手県立胆沢病院

豊富なスタッフ数を生かした充実の呼吸器診療

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豊富なスタッフ数を生かした充実の呼吸器診療

県内有数の呼吸器診療スタッフ

当院では6名の呼吸器内科医師が常勤医として勤務しておりますが、これは県立病院では最も多く、県内でも大学病院に次いで2番目に多いスタッフ数です。また、呼吸器外科医師も3名常勤しており、県南地域では唯一呼吸外科手術に対応しております。豊富なマンパワーを生かし、近年では以下のような特色のある呼吸器診療を行っております。

 

肺癌に対する免疫療法

「免疫チェックポイント阻害因子の発見とがん治療への応用」により京都大学の本庶佑先生が2018年にノーベル医学・生理学賞を受賞されたのはご存じの方も多いと思います。免疫療法の登場により、肺癌に対する化学療法も大きなパラダイムシフトを迎え、治療成績も向上してきております。当院では日々更新される最新の免疫療法をいち早く取り入れ、2020年度は年間64例の新規治療開始実績がございます。

 

肺癌に対する分子標的治療

肺癌の中には特定の遺伝子変異を有しているものがあり、その遺伝子変異に対して作用する薬剤を使用した場合に非常に良好な治療効果を示すことが判っています。これを分子標的治療といいます。分子標的治療の対象となる遺伝子変異は10年前までは1種類のみでしたが、年々その数が増えており、現在は7種類の遺伝子変異に対する治療薬があります。これまではそれぞれの遺伝子変異について個別に検査を行うため、1回で検査できる遺伝子変異の数に限りがありましたが、複数の遺伝子変異をまとめて調べることのできる検査法(肺癌遺伝子パネル検査:オンコマインDx、AmoyDxなど)が登場しており、当院でもできるだけ遺伝子パネル検査で検査ができるよう取り組んでおります。

 

特色のある検査手法

肺病変の診断目的で毎週火・木曜日に気管支鏡検査を行っております。今年度は県内で初めてこれまでよりも径の細い最新の超音波内視鏡を導入し、私共も診断率の向上を実感しております。また、通常は放射線科医師が行うことが多いCTガイド下肺生検を呼吸器内科医師が実施しており、全国的に見ても珍しい取り組みです。

 

気管支喘息に対する専門的治療

気管支喘息は吸入薬や内服薬で良好なコントロールが得られることの多い疾患ですが、中には一般的な治療薬では症状を抑えることのできない難治性の患者さんもいらっしゃいます。そのような患者さんに対して生物学的製剤の使用や気管支熱形成術などといった専門的な治療を積極的に導入しております。

 

外科的治療にも迅速に対応

呼吸器外科の常勤医が3名おりますので、手術適応のある早期の肺癌に対しては呼吸器内科での診断から呼吸器外科での手術まで迅速かつスムーズな連携が可能です。肺癌以外の疾患でも気胸や膿胸などで内科的治療では治癒困難と判断した場合には速やかに呼吸器外科へ相談し、外科的治療に対応してもらうことができます。

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